MERCEDES A45 AMG

 

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メルセデスベンツ A45 AMG

とうとうこの車が当社にやってきました。
形はAクラスですがその中身は全く別物のモンスター。特にそのエンジンはリッターあたり180PSを絞り出し2Lで360PSもあります。そのためすべてが強化されておりミッション、デフ、サスペンション、ブレーキとこのパワーに見合った作りとなっています。そうじゃなければ危険です。この車のマフラーを制作するのですからかなりの力作になると思います。そうでなければ逆にパワーダウンしてしまうでしょう。そんな予感が最初からぷんぷんと漂っています。

さてまずはノーマルで少し乗ってみます。
何と大きな始動時の音でしょう!まるでC63の様です。バリバリと始動するこの音は近所迷惑になりそうで、これは改善したいです。余談ですがこの客様は音が大きすぎるので静かにして欲しいと依頼し、当社に車を預けて行きました。
乗ってみると今の車にはない大口径ターボのハイブースト仕様の乗り味そのもので、極低速トルクは薄くてターボラグがあり、そのかわりターボが聞いた時のパンチも凄い!やはりこれです!乗っていて本当に面白い車に仕上がっています。それでも今のターボ車ですからターボラグは最小にし、上で垂れて行ってしまうエンジンの伸びを超ハイブーストで補っています。この車ノーマルですでに1.8バールほどブーストがかかっています。一昔ならノッキングでエンジンが壊れてしまうブースト圧を緻密なエンジン制御で完全に補っています。技術は進んでいますね。
軽いので加速もよくブレーキもよく効きます。固いサスでコーナリングもよく踏ん張り、本当に面白い車です。ただAMG全車に言えることですがミッションがトルクコンバーターから湿式多版クラッチに変わったDCTが完成の域には程遠く、もっとダイレクトで素早い変速を実現してほしいです。PやNから各ギアに入れる時のタイムラグが遅すぎて我慢できません。これは皆が感じていると思われます。

試乗も終わりリフトアップしてノーマルマフラーを見てみます。
なんて太いパイピングでしょうか!ノーマルでオール75φもあります。しかもバルブが付いていて普段は左片側排気、回転が高くなるとバルブが開き右側からも排気されます。
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MERCEDES_A45AMG_05 ここで疑問に思ったのですがエンジン始動時はバルブが閉じているはずで、それであんなに音が大きいのでしょうか?不思議です。それならば静音が出る左側で近接騒音レベルを一度測定してみようと思い測ってみました。

何と絶句の103dBもあります!これではうるさい訳で国の定めた騒音レベルをクリアーしていません。なぜこれで販売出来るのか疑問です。当社オリジナルは当然96dB以下になりますのでかなり静かなマフラーにしなければなりません。(余談ですが、輸入車は国産と違い騒音に関してはEUマークがマフラーに付いていれば日本の車検は自動的にクリアーします。また騒音レベルも当社での独自の測定であり国の定める試験場にての測定ではありませんのでご了承ください)

続いて中間部分を見て行きます。
潰れのあまりない本当にいい形状をしています。これでパワーアップするには妥協のない本物のマフラーを作らないといけません。

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続いてフロントパイプ。

こればかりはいけません。半分ほど潰されていて狭いスペースを避けながら作られています。ここが狭いとそれ以降のマフラーはパワーアップできませんのでフロントパイプを別売で設定しようと思います。これを交換するとかなりパワーアップしそうです。

それでは制作に入ります。

まずはパイプ径。ノーマルよりも太い76.3φパイプを使い極限の排効率を狙います。マフラー自体のキャパシティは500PSオーバーまで対応できる本気仕様です。
ジョイントも普通のAクラスとは比べ物にならない最大サイズを使っていますので当社もそれに合わせて新しい金型を作り専用品を開発します。
消音タイコはノーマルのように中間に小さな膨張管一つではなくノーマルのジョイント部分以降に一つ、中間部にも一つ、そしてリアには搭載できる限界サイズの大型サイレンサーを使いこのハイパワーエンジンの音を限界まで消音します。これで国の加速騒音試験をクリアー出来るかな?パワーアップが最大の目的ですからタイコ内部を絞ることなく消音するにはこれだけの容量が必要です。
太いパイプに苦労しながら何とか車体に合わせ制作して行きます。更にノーマルの様に一体ではなく3分割にして整備性を良くしたいのでフランジ位置にも気を使って作っていきます。

そして完成!

苦労しましたが納得のマフラーが出来ました。

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見てください、この極太のマフラーを!これはかなりパワーアップしそうです。
ノーマルの排気バルブは装着せず、初めから両側排気にします。この方が気分いいですよね。
そしてバルブの駆動モーターは配線を外さずに遮熱板に固定しました。信号が遮断されチェックランプが点灯もしくはコンピューターの中にエラー信号が残らないようにするため です。
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メインタイコ入口が右側にオフセットしているので同じ排気通路で作ってしまうと右側の方が排気量が多く出てしまい音量も右側が大きくなってしまいます。そのため左側の通路の方を右側より大きくして同じ音、排気流量になるように更に両方足し合わせて中間タイコ内部を通過する排気ガス容量に一致するように計算し、排気抵抗を一切作らずスムーズに抜けるように設計してあります。完璧な作りで完成しました。
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価格はハーフステンレス308,000円(税別)、オールステンレス398,000円(税別)です。

今回は車検対応品のため排気バルブは使いませんでしたが後日に車検非対応のバルブ付きマフラーも販売します。バルブ側通路は直管ですので迫力の排気音を体感できます。競技用になりますのであくまでもイベントやサーキットでお使いください。

 

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それでは試乗に出かけます。

まずはエンジン始動時のバリバリ音が完全に消えて、これなら近所迷惑にならないです。
そして静かです。ノーマフよりも一回り静かになって、それでも丁度いい音量です。気持ちよく乗るにはこれぐらいがベストでしょう。A180やA250よりは断然大きな音です。
そしてアクセルを踏んだ瞬間にノーマルにあったターボラグがほとんどなくなりました。思い通りの立ち上がりの良さです。低中速からレスポンスよく立ち上がってフルブーストになる回転数も低くなりノーマルよりも早くフルブーストになります。したがって全域で完全にパワーアップしていて気持ちいい!更にパワーが垂れ始める回転数も上に伸びているためフルパワーが長時間持続します。やはりターボ車は抜けのいい口径の太いマフラーが基本ですね。お手本通りのマフラーが出来、大変満足です。
しかし私自身まだまだ満足できません。なぜならこのマフラーの実力はこんなものではないからです。もっと高回転で伸びるはず。パワーアップするはず。しかもトルクの立ち上がりももっといいはずです。
そう、ノーマルの潰れたフロントパイプが排気ガスの抜けを邪魔していてネックになっています。これではこれ以上の伸びは見込めません。それならばフロントパイプを制作して行きます。

狭いスペースに極太の76.3φパイプを通すのはかなり大変です。パイプベンダーで一度に曲げることが出来ず継いで溶接しながら完成させていきます。
前後のジョイントも専用品を製作して大口径フレキシブルチューブもセットします。

そして完成!

苦労しましたが潰れの全くない完璧なフロントパイプが出来ました。
写真を見てください。ノーマルとは比べ物にならない形状ですね。これはパワーアップしそうです。

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価格はオールステンレスのみで89,800円(税別)です。

最後に試乗してきます。ワクワクします。
流石にフロントパイプ交換の効果は凄い!!鋭い立ち上がりでトルクもモリモリ付いて来ますのでこれは速い、そして楽しいです。高回転もタービンの限界まで引き出している感じでロケット加速が味わえます。これでブーストが0.2バールぐらい上がったでしょうか?限界のパワーアップを感じます。大満足のマフラーです。
今回は触媒がノーマルでしたのでコンピューター書き換えまではしませんでしたが、ノーマルコンピューターではこれが限界と思います。トップギアで全開しての最高速チャレンジでは燃料が足りないかもしれません。しかしノーマルはスピードリミッターが付いていますので真の最高速度は出せませんしここは日本、最高速度は100キロです。しかしサーキットや高速周回路で全開走行する業者の方がおられましたらその時はコンピューターの書き換えをしてから臨んでください。エンジンを壊しかねません。
最近A45のコンピューターが発売されましたが、ノーマルのブースト圧を2.2バールまで上げているようです。なんて凄いブースト圧でしょう!今の技術は凄いです。
ただジースプロジェクト製のマフラーに交換したら2.4バール位ブーストが掛かりそうですので必ずフロントからリアまで抵抗の無いストレート構造のマフラーを装着していますと言ってコンピューターを書き換えてください。くれぐれもエンジンを壊さないようにして楽しくお乗りください。それほどパワーアップするマフラーです。

思い通りのマフラーが出来て大満足の試乗でした。A45オーナーの方当社製品を宜しくお願いいたします。
後日バルブ付きマフラーの開発をしたら続きのストーリーを書きあげますのでご期待ください。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

乱筆お許し下さい。

 
株式会社 ジースプロジェクト

代表取締役  澤村 淳

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