MERCEDES W212 (E Class)
メルセデスベンツ W212 (Eクラス) 先代の丸みを帯びた形からガラッと変わって角を主体にフルモデルチェンジ。メーカーがかなり冒険をした意欲作です。メルセデスの中核を担う主力モデルですが販売台数が落ち込んでしまったようです。しかし乗ってみるとその高いボディ剛性に感心し国産車には無いしっかりした乗り味が印象的でした。 さて制作に入りますがすぐに難関に当たりました。当たり前ですがE63のテールが当社にはありません。凄く複雑な形状でこれを作るには大変な苦労をしそうです。 ようやくテールの試作が出来いよいよ開発に取り掛かります。 なんとCLSと同じじゃないですか!まあ先代もそうでしたから予測はしておりましたので中間ピースは共通、リアピースのみ専用で開発していきます。 最初にリアアンダー部分をE63用に交換した後に作業に入ります。 テールの形状が複雑なため出口部分のマッチングに苦労しました。 そして型取りが完成。後はマフラー治具を作って製品を完成させます。 | このページのトップへ | この車はE250なのでエンジンはC250と共通の1.8L TBエンジンです。したがって内部構造などのデータは既にありますのでそのまま使用します。 皆様もご存じのとおりエンジンが、TB、V6(3.5L)がありますのでそれぞれ専用開発、専用構造のタイコ内部でない事にはパワーアップしませんし、音も全然違ってきます。私が作るのですから全て専用構造にしてパワーアップと音のバランスを徹底的に研究いたします。 NAはストレート構造では低中速トルクが低下しますし、爆音になってしまいますので当社得意の二重管オリフィス構造にしてパワーアップ、トルクアップ。何よりもアクセルを踏んで楽しいマフラーに仕上げております。今のV型6気筒車は環境エンジンで希薄燃焼をしていますので排圧が小さく低速トルクも無くなりがちですので口径の細いいオリフィスを、更にトルクを補う為ロングタイプを採用。専用設計の良さをぜひ味わってください そしてとうとう完成。 写真を何点か載せておきます。 |
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E63はCクラスと違いリアアンダー部分が2分割になっており下の部分は無塗装で入って来ますのでお客様のお車に合わせて塗装する必要があります。 | このページのトップへ | |
さて試乗して音とパワー感を確認します。 音は加速騒音規制対応なので本当に静か。Cクラスよりも車体が大きい分タイコ容量も大きいので仕方ありません。このまま内部構造をいじって抜け過ぎにすれば音量を大きくできますがそれではパワーが無くなってしまいます。私自身満足のいくマフラーが出来ません。どうかご理解してください。 本当にどれだけのパワーアップしたのか知りたくなりパワーチェックしてきました。 さてまずノーマルカタログパワーがCGI TBエンジンは184PSですので、ここの辛口シャーシーダイナモでは15%以上ロスしますので(これはエンジン以降ミッションを回し、プロペラシャフト、デフ、車輪を回し、最後はダイナモのローラーまで回しますので当然のダウン率です。逆にエンジンパワーがそのまま出る様では何らかの補正がしてあるのは明らかと言えます。)155PS位であるといえます。 最後にフロントパイプを開発します。 これを装着しないと音量がほとんどありませんし、本当のパワーアップを実現できません。純正はパイプが潰れていて効率が良くありませんし、E250のこの部分は触媒後からの交換になりますのでリーズナブルです。シュレンザーだけでは物足りないお客様に是非装着していただきたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。 乱筆お許し下さい。 |
株式会社 ジースプロジェクト 代表取締役 澤村 淳 |
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