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ノーマルはとんでもない形をしていて、これは制作するのに苦労しそうです。勝手に作ったら後でカバーが装着出来なくなりそうです。 |
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それではいつものように制作に入ります。
まずはやはりというかまたかというか、ノーマルマフラーの潰れ方が酷くて、バーを避ける為に潰れまくっています。これはパワーアップしそうです。
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中間はセダンと同じで少し短くするだけと思っていましたが、また設計が違います。 純正との結合部の形状が左は同じで固定するように出来ていますが右側はオワン部分は同じでも前後に動くように出来ています。従来ベンツは皆この様に出来ていて装着時に左右のバランス、位置を動かすことが出来ベストな位置になった所でネジを締めつけて装着します。
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このため中間ピースの左右はつながった状態になっています。そうでないと動く方が単独でスライドしてしまい路面とのヒットで最悪抜け落ちてしまいます。そのためこのマフラーは左右が一体でなんて大きいのでしょう!二人でも脱着は難しそうです。
セダンの方は左右が別々に分かれていますので中間の結合部は両方とも前後しないように出来ています。なんて素晴らしい設計でしょうね、さすが世界のメルセデスです。
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ジョイントの制作をしていきます。左側はセダンと同じで右側は純正のパイプが少し入るようにオワンの後ろを拡大し口径を広げてやれば大丈夫。簡単に制作出来ました。
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中間を左右別々に作っていき、完成したところで左右を連結、溶接して一体構造にします。これでないと右側の固定が出来ませんから。そして完成!
余談ですが、もしもこの車のマフラーが他のメーカーでリアピースを切断してのリアピース部分の左右別々のマフラーを発売したら大変危険です。左右が一体でしたら問題ありません。
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そしていよいよリアピース。
これは一筋縄ではいきません。横置きにしてバルブ付きと無しの専用タイコを開発しないといけません。バルブ無はタイコの中は1系統でいいのですがバルブ付きは当然2系統必要です。バルブ側は直管にしないといけません。またバルブ側に向かって真っすぐ排気を入れたいです。スペース、レイアウトも考慮して何度も考えてやっと設計できました。
バルブ付きはタイコの中が2系統あるので左右のバイパスパイプも付けて、よりバランス、強度を持たせた最高級設計!バルブ無しは1系統なので左右別体でメンテナンスに優れた形状にしました。装着の自由度は別体の方が有利です。
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両方とも当然カバーが綺麗に装着出来ないといけません。
そしてようやく完成!!本当に苦労しました。
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続いてバルブ無しタイプ |
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この車は最初から63AMGリアディフューザーがセットされていましたので63用を制作しましたがノーマルディフューザー用ももちろんございます。購入の際はどちらかをご指定下さい。
価格はノーマルディフューザータイプが バルブ無車検対応タイプ・・・ハーフステン261800円(税込)、オールステン360800円(税込) バルブ付き競技用タイプ・・・ハーフステン327800円(税込)、オールステン426800円(税込) バルブ付きリモートコントロール33000円(税込)UPです。
63AMGディフューザータイプが バルブ無車検対応タイプ・・・ハーフステン272800円(税込)、オールステン371800円(税込) バルブ付き競技用タイプ・・・ハーフステン338800円(税込)、オールステン437800円(税込) バルブ付きリモートコントロール33000円(税込)UPです。
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マフラーが完成したら本溶接のために外しますので、この間にバルブの配管、配線をしていきます。純正制御でしたらホースをそのまま差せば終わりなのですが、このお客様はリモコンコントロールを希望しました。したがってコントロールソレノイド装着、エンジンから負圧を持って来る、電源線を持って来る事の作業が必要ですので淳を追って各パートごと仕上げていきます。
まずはリア近くの空いてるスペースにソレノイドバルブを取り付けます。左右の配管が出しやすい位置を選んで取付します。
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続いてエンジンから負圧を取り出し、ソレノイドまで持っていきます。
最近のエンジンは負圧が取れませんので、この車もキャニスターホースに割り込ませています。
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エンジンルームから車体の下に配管が出るまでの部分にはしっかりと耐熱処理を施します。この細かい心使いが仕上げと耐久性に出てきますから。
最後にトランクルームに通じる目くら蓋を探してトランクルームに配線を持っていきます。そこからACC電源線を探して結線します。
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そして完成!早速試乗に出かけます。
やはり中間以降の交換は走りの変化が分かり、気持ちのいい加速をします。これで15~20ps位パワーアップしていると思います。ただバルブを開けて直管にした時の音量が思ったほど出ていません。ターボエンジンですのでNAのように極端には大きくならなくて物足りません。仕方がないので設計しなおして直管側の通路を一回り太くします。 これで大丈夫!今度はメリハリが出てきました。やはりこうじゃないといけません。 美しいフォルムに気持ちのいい排気音。満足のマフラーが出来ました。 車検対応バルブ無マフラーも試乗しましたがエンジンを掛けた時から全体で排気音がちゃんと鳴ります。マフラー交換の主張はしっかりとあるのでこれでも十分満足して乗れると思います。
さて、いよいよフロントパイプを制作していきます。
スポーツ触媒をセットして究極のパワーアップを目指します。ここからはセダンと同じですので世伝の文章を張り付けておきます。ご了承ください。 この車は中間、リアの部分にバイパスパイプが無いためフロントパイプにあります。しかも先代と違いステーも多く本当に真剣な作りです。しかしこの複雑さのために外しにくいといったら尋常ではありません。脱着工賃だけでも2万円以上は掛かります。 ほとんどのベンツのフロントパイプはAFセンサー、O2センサーのカプラーがミッション下にありすぐに外れるのですが、この車はミッションの上にあります。全く手が入りません。仕方ないのでエンジンルーム側からトライしようとしましたがエンジン、補機類がぎちぎちに詰まっており全く手が入りません。仕方ないのでフランジ、ステーなどのネジを取り少し降ろしてスペースを確保しながら手探りで外します。配線が切れてしまわないように手が入るスペースを確保しながら、この状態ではカプラー部分を目で見て確認しながら出来ませんので手探りで外します。
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私自身数多くのメルセデスに携わっていたためカプラーのピンの向き、外し方を熟知していたため外すことが出来ました。本当に大変、手が血だらけになりました。慣れていないと強引に外したり、センサー類を傷つけたりしますのでメルセデスの整備に精通しているショップさんに依頼してください。
黄色とその隣の2か所がカプラーです。写真に撮るのも分かりづらいのでいかに厳しい位置にあるのか分かると思います。
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そして遂にフロントパイプが取り外しできました。 |